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温故知“”・外伝(1)
拳士は如何に歩くべきか?〜団体演武の入場編〜

 もともとこの不定期連載の趣旨としましては、普段何気なく行っている基本諸法に対してどのような意味があるのかを考察することにあります。すなわち、巷間「基本が大切だ」とよく言われますが、基本のどの部分がどのように大切なのか、ほんのごく一部ではありますが、具体的に考察することで見落としがちな基本諸法の重要性を再認識しようと言うのが目的です。

 したがって今回は、この連載の本来の趣旨から若干外れるので外伝というかたちでお送りいたします。それでは、本編スタート。

 

 ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇

 

 それは、道場に練習に来る高校生から受けた、何気ない質問がきっかけでした。

 

 >団体演武でコートに入場するときって、どんな風に歩いていったらいいんでしょうか?

 

 なるほど。俺もそこそこ拳歴は長いけど、考えてみれば歩き方について考えたことは無かったな。では、よくあるパターンをいくつか見てみよう。

 

 その1.駆け足

 「基準!」の号令に合わせて「応!」と掛け声を掛けて駆け足で入場、そして整列するタイプ。少年部の団体演武の他、バリバリ体育会系を思わせる大学拳法部やバガボンドのキャラ(巨雲、吉岡伝七郎etc.)を彷彿とさせる男子高校生達の団体演武でよく見かけます。勢いのよさと迫力をアピールするには一番良い方法ではないでしょうか。走り方は小走りで。それ以上あまり深く考える必要はないかと思います。

 

 その2.全員で歩いて入場

 今回質問を受けたのはこの方法です。まず、大会で見られる歩き方から見てみましょう。

 

 歩き方その1.普通に歩いて入場

 写真のように、交互に手を振って歩く、至って普通の歩き方です。しかし、このように手を振って歩くことに抵抗を感じる人たちが居るようなのもまた事実。

 

 歩き方その2.やじろべぇ歩き

 手を振らないかわりに、両腕をピンと張ったまま歩きます。三船敏郎の用心棒の登場シーンを彷彿とさせますね。最近の人にはこれ↓のほうがわかりやすいでしょうか?

 

 …いずれにせよ、私個人としてはあまりお勧めできません。教範にも、「およそ拳を学ぶ者は、衣服や体の一部を掴ませるようなことがあってはならない」とありますが、こんなに手を広げて歩いていたら、

 すれ違い様に自ら小手を捕られに行くようなものです(送捕、吊上捕、閂送etc.)。

 

 では、どう歩けばよいのでしょうか?

 となりの人とぶつからないこと、手を捕られにくいこと等を考えた結果、両手を祖頚部(太腿の付け根前面)に添えた状態で歩くというのはどうでしょう。

 このようにして歩くと、最近流行の「いわゆるナンバ歩き」になります。

 別にナンバ歩きを推奨する意図はありませんが、手を捕られないための工夫、開祖をはじめ達人の多くは地面を蹴らずに歩いていた、という事実を鑑みますと、団体演武における入場の際の歩き方としては、今のところこれが適しているのかな? と私は思います。

 

 少なくとも、

 

 

 ↑これよりはマシでしょ。

 ※本文の内容は、あくまで管理人カカオの個人的解釈によるものです。


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